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2004年度助成対象団体講評

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神奈川子ども未来ファンド2004年度助成選考を終えて
2004年度助成選考委員会委員長 篠崎孝子
 
  すべての応募書類から、情熱をもった人たちの地道な活動が、子ども・若者・そして子育て最中の親たちをしっかり支えている事を、改めて強く感じました。これらの貴重な活動を少額の資金で実行するのはさぞ大変でしょう。地域で大切な役割を担っていらっしゃる皆さまのご努力に心からの敬意を表します。
 選考には委員一同とても悩みました。この助成の原資は、多くの個人・組織からの寄付によるものです。従って私たちは、この資金がより有効に活かされるであろう団体の選考に全力を注ぎました。慎重を期して長時間のヒアリングにも応じていただきましたが、結果としてご期待に添えぬ向きがあったことは、大変心苦しく思います。今後はより多くの団体への助成が可能になるよう、県民の皆さんが神奈川子ども未来ファンドへの関心とかかわりを、より強く持って下さるよう願っています。
 
選考経過
 選考委員会においては、理事関係団体を含むすべての団体を公平に扱うことを確認し、選考を進めた。まず、選考委員会に先だって、公開されている選考ポイントにもとづき、選考委員が各自、応募書類による予備選考をおこなった。その結果をもちより、選考委員会での議論を経て、運営促進助成候補8団体、事業費助成候補3団体の絞込みをおこなった。その後、書面だけでは把握できない詳細や疑問、現場の様子を把握するために、運営促進助成候補団体には、各団体の活動現場を選考委員や事務局が訪問し、子どもや若者、親子のための活動がどのようにおこなわれているのか、財務諸表から事業・組織運営の現状等を、詳細にヒアリングを行った。事業費助成は、不明点、疑問点について事務局が電話等でのヒアリングをおこなった。応募書類、訪問、ヒアリングの結果に基づき長時間の議論を経て助成対象団体を決定した。
 
選考のポイント

<運営促進助成>
1、 「助成対象団体」の条件に合致しているか
2、 応募された「場」の運営の必要性・先駆性・開拓性
3、 組織運営や事業運営の健全性・民主性
4、 応募した内容の計画性や実現可能性
5、 当事者の参画を保障する場づくりが行われているか
<事業費助成>
1、 「助成対象団体」の条件に合致しているか
2、 事業の緊急性・先駆性・開拓性
3、 事業運営の健全性
4、 応募した内容の計画性や実現可能性

 

【助成対象団体 講評】

【運営促進助成】 5団体

団体名 特定非営利活動法人 ままとんきっず
取り組むテーマ 人材育成の充実と施設維持・活動資金の確保
助成額 40万円
活動概要 子育て情報誌の発行、乳幼児親子の交流・集いのひろば提供、講座実施等
講評
子育て中の親子に対して、子育て中の親が同じ目線で取材し集めた情報を情報誌の発行等を通じて共有する活動を展開している。紙媒体での情報発信と、顔と顔とを会わせて話が出来るサロン活動との組み合わせは相乗効果があるだけでなく、団体の運営を自立的にしていく貴重な資源になっており、モデル性を評価した。悩みをもつ親へ、もっと力になれるような人材を育成し、更なる団体の運営基盤強化へむけ、助成を決定した。

団体名 片倉うさぎ山公園遊び場管理運営委員会
取り組むテーマ 子どもがとことん遊べる場づくり
助成額 40万円
活動概要 冒険遊び場(プレイパーク)活動
講評
屋外でのあそびの体験が少ない現代の子ども達に、とことんあそべる場所を提供することは、私たち大人にとっても夢である。『自分の責任で自由に遊ぶ』理念はプレイリーダーの存在が必須である。活動を持続することで、子どもの育つ場として定着していくことを考え、助成を決定した。行政連携型プレーパークとして、今後のモデルになるよう期待している。

団体名 特定非営利活動法人 びーのびーの
取り組むテーマ ひろばファシリテーター養成による環境の充実
助成額 40万円
活動概要 乳幼児親子の交流、集いのひろばの提供、講座実施等
講評
在宅家庭の子育て支援の重要性が高まるなか、ひろば型子育て支援のパイオニアとして広範囲の運動的要素をもっている点、利用者からスタッフへの人材の循環がうまくおこなわれておりマネジメントがしっかりしている点等を評価した。ファシリテーター養成研修における議論・分析を通じて、団体自体の組織強化をはかっていただくとともに、ひろば事業全体の向上にもつなげていただくことを期待し、助成を決定した。

団体名 特定非営利活動法人 楠の木学園
取り組むテーマ ゆとりを持って働ける環境に
助成額 20万円
活動概要 知的ハンディを持つ子ども、学習の機会に恵まれなかった子どもの学びの場
講評
LDや知的障害の子どもに対して、丁寧に寄り添い活動に取り組んでいる点、その活動に高い専門性を見られたことが評価された。また、今後フリースクールの理解と支援を生み出すために関係団体とのネットワークづくり、提言活動等の働きかけに積極性が感じられ、助成を決定した。

団体名 特定非営利活動法人 子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク(CMPN)
取り組むテーマ 「虐待相談かながわ」の広報活動
助成額 10万円
活動概要 児童虐待に関する電話相談、専門家のネットワークづくりと研修実施等
講評
医師、研究者、法律家などの専門職によるNPOとして高い専門性を有している点、また子ども虐待・ネグレクトに関わる実務家の専門性を高めその裾野を広げる努力を続けてこられた点を評価した。団体の活動の中核である相談事業をより多くの人に知ってもらうことにより、認知度と事業の質のさらなる向上を期待して助成を決定した。また、今回の助成をきっかけに、県内の他の市民団体との連携がうまれることも期待している。

【事業費助成】 1団体 助成総額150,000円
団体名 かながわユースボランティアりんぐファクトリー(KYVF)
事業名 ユースボランティアミーティング
助成額 10万円
活動概要 若者自身で企画するボランティアミーティング
講評
この基金の名称にある「子どもの未来」は、大人だけでつくり出すのではなく、子どもや青年との共同作業ではないだろうか。この団体は、中高生によるボランティア活動のきっかけづくりを通じ、社会の様々な問題等への気付きを増やすことを目指している。これまでにもボランティアに関心をもつ青年同士の出会いや意見交換の場を作り出してきている。青年達が主体となっている活動への応援の気持ち、そしてこれまでの活動実績を評価し、助成を決定した。

 

応募団体にみられた傾向

 26件の応募のうち、横浜市からの応募が12件と最も多く、他は川崎市、茅ヶ崎市、相模原市など県内各地からの応募だった。乳幼児親子のサロン活動を行う団体、不登校の子どもを中心としたフリースクール、保育園や学童保育からの応募が、それぞれ4件ずつであった。生活密着型の活動が多く、切り口はそれぞれに多様で、子どもや若者・親子に関わる活動の多様さとその意義が感じられたが、どこも運営の厳しさを伝えていた。助成対象となった団体は、応募内容と趣旨が明確で本助成による今後の広がりが感じられた。特に運営促進助成については、安定して場を維持するために組織運営上の工夫と、事業と組織に自己分析がなされており、子どもが育つ地域づくりのために広域で中核的役割を果たせると期待ができた。

 
応募団体データ
・総応募件数   26件
・運営促進助成 14件 応募総額6,553,400円
・事業費助成   11件 応募総額1,467,500円
 
1 活動テーマ別申請数
<運営促進助成(計14件)>
  不登校の子どもを中心としたフリースクール 4件
  乳幼児親子のサロン活動 3件
  保育園・学童保育 4件
  その他(障害児・国際・虐待相談・遊び場) 4件
<事業費助成(計11件)>
  乳幼児親子向けの活動 3件
  教育関連の活動 3件
  遊び場活動 2件
  その他(相談・フリースペース・イベント実施) 3件
 
2 応募団体の地域分布
<運営促進助成>
  横浜市     9件
  川崎市・藤沢市・茅ヶ崎市・平塚市・逗子市・伊勢原市  各1件
<事業費助成>
  横浜市    4件
  相模原市   2件
  川崎市・鎌倉市・藤沢市・茅ヶ崎市・横須賀市       各1件
 
3 応募団体の組織形態
<運営促進助成>
  特定非営利活動法人 7団体
  特定非営利活動法人 申請中 1団体
  任意団体 7団体
<事業費助成>
  特定非営利活動法人 3団体
  任意団体 8団体

 

 

 

 

 
 
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