子どもたちが生きていることに誇りと喜びを持てる地域社会を

神奈川子ども未来ファンド

MENU

2018年 選考結果報告

2018年は、15団体のご応募をいただきました。第三者機関である選考委員会が公正に選考にあたり、以下の7団体への助成が決定しました。

神奈川子ども未来ファンド 2018年 助成対象団体

助成総額 1,090,000円

団体名 事業内容 都市名 助成金額
特定非営利活動法人ひだまりの森 <親子の孤立を防ぐ事業>
相談から社会参画へ。事業部の設置
冊子「相談者からの声」作成事業
横浜 150,000
おっちー塾 <地域で困っている子どもを支える事業>
地域ボランティアによる不登校児童・生徒への学習支援とコミュニケーション支援
横浜 200,000
街の家族運営委員会 <子育て応援を地域に展開する事業>
地域の資源やつながりを活用した子育て家族と地域の交流を支援する事業
横浜 120,000
一般社団法人ことぶき青少年広場 <青少年広場居場所事業>
居場所を活用し、子ども若者の生活・成長をサポートする寄り添い型支援事業
横浜 120,000
一般社団法人ここから未来 <いじめ再発防止への情報発信事業>
子どもの生命や人権を守り、環境改善の解決策を提案するブックレットの発行事業
横浜 150,000
フォスター <里親など家庭養護を促進する事業>
里親やファミリーホーム、養子縁組家庭を写真展やトークイベントで紹介する事業
横浜 150,000
てとてと <困難を抱える家庭のための居場所事業>
食事の提供や各種講座とソーシャルワークによる支援を取り入れた居場所事業
相模原 200,000

神奈川子ども未来ファンド 2018年 助成選考委員

委員長
北川 剛司氏(北川商事株式会社 代表取締役社長)
副委員長
高取 しづか氏(NPO法人JAMネットワーク代表)
委員
西川 正氏(NPO法人ハンズオン埼玉 常務理事)
藤沖 彩氏(神奈川県弁護士会 弁護士)
山口 明氏(日産労連NPOセンター「ゆうらいふ21」専務理事)

2018年 助成対象団体講評

選考を終えて

今期も「神奈川子ども未来ファンド」にご協力いただき、厚く御礼申し上げます。

一般助成への申請8件、「いじめ・貧困・児童虐待防止」をテーマとする課題助成に7件、合計15件のご応募をいただきました。

子ども達が必要とする様々な課題に真摯に向き合い、地域社会に根ざした活動に日々取り組んでおられる皆さまに、心から敬意を表すると共に、子ども達が生きていることに誇りと喜びを持てるような地域社会の実現に向けての、更なる活動の飛躍にご期待申し上げます。

ご支援・ご協力いただきました皆さまには、今後とも本事業へのご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、選考委員会のご報告とさせていただきます。

2018年度助成選考委員会
委員長 北川 剛司

選考経過

神奈川子ども未来ファンドでは、県内で、子ども・若者や子育てに関わる人が地域の中で育ちあう「場」を自立的に運営しているNPOの活動へ助成を行っています。

助成対象事業については、活動の充実や拡大が期待できるものであることを重視するとともに、その手法や成果がモデルとなり他の団体、他の地域にもよい影響や変化を生み出すことが期待されるような新たな取り組みを優先して選考しています。2018年度は「一般助成」に加え、課題助成(いじめ・貧困・児童虐待防止)を実施しました。

2018年度助成事業を総額100万円(1団体上限25万円)で募集したところ、総応募件数は15件(一般助成応募8件、課題助成応募7件)、応募総額は、2,972,000円でした。応募団体には、日頃の活動の中から子どもたちの課題をとらえ取り組む事業の提案や、団体の活動基盤などの強化を図る提案などが見られました。

「一般助成」については、事業の必要性や先駆性、その目標と内容との整合性、事業の波及効果などの視点から検討を行い、本助成金による活動の充実や拡大が期待できる4事業を助成対象としました。課題助成については、防止の観点から検討し3事業を助成対象としました。

選考の結果、7事業(一般新規2件、一般継続2件、課題新規3件)総額1,090,000円の助成を行うことに決定しました。

応募団体にみられた傾向

応募団体の所在地については、横浜市が8件、横須賀市3件、相模原市、茅ヶ崎市、藤沢市、秦野市が各1件と横浜、横須賀を中心に県内広域からの応募がありました。

活動分野としては、地域で孤立しがちな子どもの居場所の支援、地域に居場所のない若者の支援などのほか、子どもたちの居場所で学習支援やこども食堂、コミュニケーション支援やソーシャルワークによる支援を取り入れるという活動、居場所だけではなく地域との交流を展開する工夫を加えた取組みがありました。助成金の使途は、団体の運営基盤の整備や冊子の発刊、また学習支援や子ども・若者たへの支援体制の充実などの取組みや、家庭的養護を普及啓発する写真展やトークイベント、経済的に困窮し様々な困難を抱えている子どもたちへの居場所の提供など、その使途は課題に即し明確なものとなっていました。

助成対象団体 講評

特定非営利活動法人ひだまりの森

事業名
親子の孤立を防ぐためのステップアップ事業
助成金額
150,000円
応募事業概要
相談から社会参画へ。事業部設置と冊子「相談者からの声」作成する事業
講評
多くの親子が集う場所へ行きにくい「孤立した親」の支援は、困難なことの一つ。利用のきっかけづくりとして冊子を作成するのは、方法の一つとして期待したいものです。孤立した親の元に届くよう配布先の検討をお願いします。収入のほとんどが助成金と寄付金であり、継続を目指して事業収入の道も探っていただきたいです。

おっちー塾

事業名
地域で困っている子どもを支える事業
~困っている子どもたちやその保護者を地域で孤立させない~
助成金額
200,000円
応募事業概要
地域ボランティアによる不登校児童・生徒への学習支援とコミュニケーション支援
講評
居場所がない孤立している子ども達へ居場所を提供する必要性は、年々大きくなって来ていると感じます。地道に実績を積み上げられてきておりますが、より財政基盤をしっかりされ、今後も地域に根ざした継続的な支援をされることを期待します。

街の家族運営委員会

事業名
街の家族 子育て応援プロジェクト ステージ2
子育て応援の地域展開へのコラボレーションプロジェクト
助成金額
120,000円
応募事業概要
地域の資源を活用し、地域とコラボした子育て応援を展開する事業
講評
「家族が孤立しがちな都市部において、地域で子育てをするというコンセプトは多くの人たちが関心を寄せる活動です。そして家族の拠り所とした「家」が世代を超えた運営となっている事も共感出来ます。このチャレンジを応援すると共に今後の更なる飛躍にも期待したいと思います。

一般社団法人ことぶき青少年広場

事業名
ことぶき青少年広場居場所事業
助成金額
120,000円
応募事業概要
居場所を活用し、子ども若者の生活・成長をサポートする寄り添い型支援事業
講評
寿地区での居場所として根付き、利用者数が多い事業として意義がある活動だと思います。中高生~20代までの若者が過ごせる場所へと発展してきている点、子ども若者自身が運営主体となっている点はとくに素晴らしいです。継続した活動が求められているので、寄付金、助成金だけに頼らない収入の確保を考えてほしいものです。

一般社団法人ここから未来

事業名
学校事件・事故に関する諸問題についての再発防止に役立つ情報ブックレットの発信
助成金額
150,000円
応募事業概要
子どもの生命や人権を守り、環境改善の解決策を提案するブックレットの発行事業
講評
いじめ、教師による行き過ぎた指導によるパワハラ、虐待、体罰の問題について、当事者から発せられるメッセージの発信力に期待します。貴団体の経験、調査、研究にもとづく情報発信が、今まさに困難に直面する子ども達に届き、悲しい事故、事件が減りますよう、期待申し上げます。

フォスター

事業名
写真展とトークイベントによる社会的養護における家庭的養護の促進事業
助成金額
150,000円
応募事業概要
里親やファミリーホーム、養子縁組家庭を写真展やトークイベントで紹介する事業
講評
社会的養護において、昔ながらの施設から、家庭的な環境による養育への移行が進もうとしている今、写真展、トークイベントによって、里親家庭、ファミリーホーム、養子縁組家族の実際と生の声を広く知ってもらうことは、今後の社会的養護のあり方を社会全体で考えていく上で大きな意義があると考えます。今後の活動に期待します。

てとてと

事業名
困難な課題を抱える子どもと家庭のための居場所づくり
助成金額
200,000円
応募事業概要
食事の提供や各種講座とソーシャルワークによる支援を取り入れた居場所事業
講評
地域での子どもの居場所づくりから見えてきた、さまざまな困難を抱えた子どもや保護者が安心して過ごせる場所をつくりたい、またメンバーそれぞれの経験や専門性を活かしながら、地域のさまざまな方々(地域資源)とつないでいきたいという主旨に賛同し、その想いを応援したい、と考えました。